さの さん





 とちぎけん の さの の ほうに いた おとのさま だよ。むかし から さのに すんでいたんだ。
 ちいさい くに だったけど、たたかい は つよかったよ。なんかい も せめられたのに、ほとんど まけていないよ。ほんとだよ。ほんとに ほんとだよ。

 おおきな おとのさま に かこまれて たいへん だったんだ。


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さのたいへん

 さのは、さいしょ は しずかだったんだ。

 せんごくじだい が すすむと、「ほうじょう」(いま の かながわけん の おとのさま) と「うえすぎ」(いまの にいがたけん の おとのさま) という おおきな おとのさま に はさまれちゃったんだ。

 おとのさま の「さの まさつな」は、なんども せめられた けど、おいかえしたり、みかた したりして、おしろ を おいだされずに すんだんだ。



 さの の おとのさま の おしろ は「からさわやま じょう」といって、とっても おおきな おしろ だったんだ。たくさん の てき を おいかえしたよ。


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さの ふさつな

 さの の おとのさま の かぞく に「さの ふさつな」という ひと が いて、「てんとくじ」と なのっていたんだ。

 やり の めいじん で とても つよかったんだけど、さの  おとのさま「さの むねつな」が たたかいで しんでしまって から けらいたち の けんか が おこったんだ。それが いやになって いえで しちゃったんだ。


「てんとくじ」は、「やまがみどうきゅう」という けらい と いっしょ に きょうのみやこ(いま の きょうとふ) に いって、にほん の おとのさま「とよとみ ひでよし」に あったんだよ。


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さの せんごくじだい が おわる まで

 さの の おとのさま が しんでから、おしろ は「ほうじょう」(いま の かながわけん の おとのさま)に とられちゃったんだ。「ほうじょう」から きた ひと が さの の おとのさま に なって いたんだよ。

 そのころ「とよとみひでよし」は、「ほうじょう」を やっつければ、にほん は じぶん の ものに なるので、ちょうど「ほうじょう」を せめる ところ だったんだ。

 そこで「てんとくじ」は、「とよとみ ひでよし」の けらい に なって、「ほうじょう」を やっつける ために さの に かえって きたんだ。そして いっしょに「ほうじょう」を やっつけて、「さの てんとくじ」が さの の おとのさま に なったんだ。すごいね!

 おしまい。


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