下野勢力図

1523年(大永3年)

宇都宮左馬権頭忠綱、下野ヲ治ムル野心アリテ、
密カニ結城小山ヲ屠ラント、前哨ノ皆川領ニ迫ル

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おもな勢力解説。

宇都宮家
 当主は宇都宮忠綱。下野支配の野心を持つ忠綱は、密かに小山政長、結城政朝らを攻めようと、その足固めに皆川領を狙う。鹿沼地方を治め、戦の準備に勤しんでいる。下総結城家と婚姻はしているものの、両者の溝は深まり、同盟決裂は間近。忠綱の猛攻撃は、皆川、長じては小山、結城両家まで撃破できるのだろうか。


那須家
 当主は那須政資。二年前の奥州勢(白河家や岩城家ら)との大戦に勝利したものの、家督争いで相次いだ戦のため、戦力は低下。しかし、奥州勢とは婚姻同盟し、宇都宮家とも数年前から友好関係。家督を継いだばかりの政資(元・下那須出身)は、元・上那須衆の忠誠も掴み取っており、今のところは戦力回復に専念できそうである。


佐野家
 当主は佐野盛綱。盛綱は広大な佐野領に一族を配し、安定した統治をしていた。北条家と合戦中の扇谷上杉家に協力。上野の由良家などと出陣に際して、書状のやり取りをしている。


小山家
 当主は小山政長。成長は生存中だろうが、隠居している。小山持政の時代から比べて、勢力はかなり減退している。小山家は本来、下野守である。下野支配を目論む、苛烈な宇都宮忠綱に対して抗しきれるのだろうか。東の結城政朝は、宇都宮家と婚姻関係にあるが、何やら不穏な動きを見せている。連歌会をしている場合ではない。


皆川家
 皆川宗成が当主。宇都宮忠綱が大軍を率いて、侵攻の動きを見せた。宗成の弟・平川成明が、前線で宇都宮勢三千騎を迎え撃つ。宗成は、遠縁の小山家、結城家に助けを求め、全軍を持って踏ん張るしかない。河原田にて生きるか死ぬか、皆川家の正念場である。


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