宇都宮城址公園オープン



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2007325日、宇都宮城址公園がオープンした。

記念式典に行ってきたので、その模様をお伝えする。

あー!出た。遠めに見ると凄く立派。
裏手に回り、開会式の会場へ。

あいにくの雨だが、人はけっこういる。

復元するにあたり、8億円ほどが見込まれていた。そのうち一般市民から1億円を目標に募金していた。期限は今年331日までで、現在は約8130万円ほど。目標金額には届きそうにない。

ここで宇都宮城復元の目的を記す。

城を復元する事は歴史マニアにはうれしいが、ほとんどの一般市民には理解されない。関心すら無いというのが現状である。

復元するには必ず何らかの目的が必要になる。使用目的を明確にし、一般市民の関心を深め、理解してもらわねばならない。

宇都宮城の役割は市民のよりどころ=市民のシンボルだそうだ。
(よみがえれ!宇都宮城 市民の会HPより)
それを説明する3つの柱とは。
●歴史とふれあう公園。
●防災施設。
●イベント会場。

これらが達成されているかどうか、皆さんも確認しに行きましょう。

達成されていれば、すばらしいことです。しかし、もし達成されていないとすれば、それは税金の無駄使い。

開会式が始まった。さて、見極め開始!


10時から完成記念式典が始まった。

まずは宇都宮市長からのご挨拶。颯爽と登場。


続いて県知事どのからのご挨拶。こんなに有名人見るのはじめて。

ふと横を見上げると、土塁に穴が…。
なんとその隣にはエレベーターがそびえているではないか。こんな城址見たことない。
 なんか異様だ。


11時からは復元祭。
その冒頭に、宇都宮家39代目当主の方、本田正純を学ぶ会の会長どの、戸田家当主の方らのご紹介があった。

すげー!歴史著名人の末裔の方を間近で見られるなんて。来てよかった。

宇都宮さんのご紹介。はるばる秋田から先祖の地へ帰ってこられました。
一番左で紹介しておられるのは「よみがえれ!宇都宮城」市民の会・藤井清 会長。

 戸田さんのご紹介。
戸田家は、江戸時代最後の宇都宮城主。

 式典会場脇にて。

↑我らがお屋形さま、宇都宮家39代目・宇都宮英則さま()
ちなみに右は、正義の味方・上沢光綱。

お世話になっている島遼伍先生や、巴会、そこらへんのツテで、お屋形さまにお会いできました。恐悦至極に存知奉りまする。
しかも、ツーショット成功。

伝令「上沢光綱は、宇都宮家に登用されました。」



次は火縄銃演舞!待ってました。
五人の方が、10種類の撃ち方を披露された。

構え!カッコイイ。肩撃ちですな。
構えてから射撃するまでが早かった。構えたらすぐ射撃!
会に入ってからじっくり延びる弓道とはちょっと違ったので、最初はシャッターチャンスを逃した。

それで射撃の瞬間を撮ろうと、演舞者の呼吸を読み、シャッターを切る…。
 ←腰撃ち
凄い轟音。↑ちょうど火吹いてる所撮れました。やったー!
ズドーン!


最後は五人による連射、一斉射撃で終了。いや〜、迫力あった。

 すばらしい。
演舞終了後、すかさず近寄り撮影。よく造りを見て、勉強せねば。


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土塁の上へ。
さて、土塁に登る
土塁の上は、両端の階段から、またはエレベーターで登ることができる。

↓富士見櫓。思ったより小さい。
 200年も持つという本格的な櫓

内部は本格的なつくりでいいのだが、二階には上がれなかった。
 この上行きたい。
↑窓。

城壁には無数の鉄砲狭間があった。向こうに見えるのは清明櫓。

会場全景。

なぜかトラックが出動。お客さんが上がったり下がったり。
会場内でやると、そんなに面白いのかね?
敵兵が攻め込んでいるように見えた。

お昼に「横手やきそば」人気あって、すげぇ時間待った。

山形県の横手と宇都宮は因縁がある。本田正純が流刑された地だ。
そんなこんなで横手からお店が出ていた。物産や焼そばを販売していた。この卵入り焼そば、うまいよ。ぶどうジュースもうまかった。

お昼過ぎに、大名行列が凱旋した。
オリオン通りなど宇都宮市内を歩いた後、宇都宮城に入城した。
↑真ん中より少し左が、とのさまに扮した方。小中学生あたりかな?
ハッピださい。

正面に宇都宮市役所。近代的エレベーター。機能的防災貫通及び敵兵素通りトンネル。城壁に張り付く一般市民。まがいもの大名行列のハッピ集団。

さあ、トンネルから出て帰りましょう。


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トンネル内部。

北側は「宇都宮ものしり館」。宇都宮城の歴史について紹介されている。
この右側にエレベーター入り口がある

 本丸の想定図。

↑今回の復元は、赤い線より左のみである。このくらい復元されれば良かった!とみんな言う。このようになれば、栃木県のシンボルになったであろう。しかし、この周辺の住宅事情を考えれば、完全に無理である。ちょっとそこが残念。
 
出土した瓦など。         本丸周辺模型。

↓南側は「まちあるき情報館」。…っていうか、両方一室ずつかよ!もっと奥まで広く使っていると思った。ガクッ!

しかし、中には面白いものが。
漆喰壁の作り方!

 ふむふむ、ためになる。

 建具ジオラマ。
あー面白い。こういうのいいね。一般庶民には理解されないだろう。
でもでも…。
 トンネル全景。

なんとも情けない。このトンネルは、防災が理由だという。なぜ?広場に入るのは、両側からでもいけるだろうに…。

こちらは、宇都宮市役所側から来た所。

 堀、土塁、櫓は良い。



総括。

櫓、堀、土塁だけとは言っても、街中によくぞ作ったもんだ。えらい。
城を復元するまでに場所の確保、資金などとても大変だったろう。

上記に記した目的「3つの柱」(@歴史とふれあう公園。A防災施設。Bイベント会場)を実行するには良い出来だと思う。そして、3つの柱はここで終わってはいけない。

これから宇都宮市としては、この会場を廃れさせず、活用の場として有効利用していくことが重大なポイントだ。この継続こそが、3つの柱クリアということになる。

言っちゃ悪いが、この程度の規模では、県または宇都宮の歴史的シンボルにはならない。しかし、何かイベントを行ったり、施設として利用すればかなり見栄えが良い。イベントの会場としての名所とすれば、とても良いと思う。
オープン前に、歴史公園100選(日本緑地協会など制定)に選定されたことも、全国的に見ても期待されている証拠である。この賞も少なからず宇都宮城址公園にとってプラスになるはずだ。


勝手ながら、これからの重要ポイントを考えてみた。
●市民に限らず、県内、県外からの関心も深める事。
●税金を使った大事業が、市民にとってどれだけ意味のあるものか理解してもらう事。
●絶えず盛んな広場、施設活用。市民団体とも協力。


この方針のもとにPRや活動をしていけば、税金無駄使いなどと言う人はいないと思う。

ともあれ、まずは第一段階クリアといったところか。第二段階は、かなり長い時間をかけて見守っていく事になるだろう。


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以下、宇都宮城址公園パンフレットをもとに概要案内。

施設
●清明館歴史展示室  宇都宮市の歴史や文化財の展示案内。
●宇都宮城ものしり館 宇都宮城の歴史に関する展示案内。
●まちあるき情報館  公園整備、市内案内および市街地回遊の情報発信。


・休館日  年末年始(12月29日〜1月3日)
メンテナンスなどにより臨時休館あり。

・閉館日  午前9時〜午後7時。入館は6時30分まで。

・案内解説 城址公園と周辺の歴史や文化財を、宇都宮市文化財ボランティア協会が無料で案内。申し込みは清明館または宇都宮城ものしり館まで。

↓宇都宮の歴史と文化財HP
http://61.194.63.139/ext/index.html



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