岩鼻山城(鹿沼市)
アメーバ生命体あらわる。 城跡は、旧・粟野町口粟野岩鼻にある。岩鼻山の山頂。 口粟野と下粕尾の境界に位置する。 城跡は最近、研究者が図面にして発表したことで新発見の城跡とされていたが、実は地元では知っていた方もいる。 岩鼻山城は、研究者は知らないで、地元の人は知っていた城跡である。しかし、地元は知っていても市や町は知らないし、有名にならないんだから、城跡というのはよほど一般人に浸透しない代物なんだなとつくづく思う。 このようなケースは他にもある。 私も岩鼻山城のことは知らなかったので、発表があってから城仲間の中で聞いて知った。わりと近場だったが、今まで行かなかった。この周辺の城についての論文を書くので、重い腰を上げて今回やっと行きました。
今までここを何度も通って思っていましたが、 これマジで登るのー!? 恐ろしげな岩場。これが行かなかった理由かも。 落ちたら確実に死ぬぜ。だぜ。 南側はダメ。 畑の中を通り抜けて、西側の尾根から取りつきます。まあまあ登りやすい。 所々、段々や岩場もある。こっちが大手口かもしれない。 みんな東の尾根から登ってるんだけど、東からのが登りやすいのかな?
で、岩場の細尾根に出て、城域に入ると最初の堀切①です。 岩鼻山城 作図・上沢光綱 主郭目指していくと、まず土壇があり、両側に分かれる通路があります。北と東に周る通路です。これらを進むと、それぞれ土塁Aと、土塁Bがある。
土塁Aが、この城で一番堅固です。土塁A方面の尾根は上から見ると登りやすく見える。敵がここへ来ると、主郭への入口に平場があるので、ここから攻撃される。一旦、西へ周り、そこから主郭へ登る。 土塁Bは、堀切とセットで守っています。この先は崖です。こっちから敵来るのかな。来ないんじゃないかな。土塁Bの上はすぐ主郭への入口。
主郭へ。
主郭への入り口は北側と南側の二つあります。段々を上がり主郭に入る。簡素な構造。ほんと、砦って言葉の似あう城跡。こじんまりとしていて、小気味よい。
でも、割とちゃんと作られていると思うんですよ。
そして、北西方面の尾根続きは、二つの堀切③、④で防御している。③から④の間は急斜面なので、堀切2つだけでけっこう守れる。 ④より西に行くとなだらか。帰りは、こっちから降りました。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 山頂のほうは、別に恐怖感はありませんでした。危険なのは道路際のコンクリート吹き付けあたりですね。あっちに行かなければ大丈夫だと思います。 岩鼻山城は、東に粟野城、西に天狗沢城があり、これらと連絡、または監視を行っていたと考えられます。 また、南側の柏木地区に、峠道が3つ交わっている。 ・深程方面 (諏訪山城がある) ・真名子方面(真名子城がある) ・大柿方面 (布袋ヶ岡城がある) これらの城からの進軍を監視していたと思われる重要な砦である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー えーっと、サブタイトルの「アメーバ生命体」って、なんだと思います? 図面描いて、尾根まで少し書いたら、アメーバみたくなって、 うにょうにょ動いているような図になってしまった。日光市の寅巳城のがすごいかな。
なのでアメーバ生命体です。ほらね↑ 以上。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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