原城(日光市足尾) 原城は日光市足尾にある山城。 今まで私は知らなかったが、足尾の原地区に城跡があったという。わたらせ渓谷沿いの群馬県側には五覧田城をはじめ何箇所もあったが、栃木県側にもあったんですね。あっても不思議ではない。 この城跡は、2020年10月、日光市歴史民俗資料館で開催の「発見!!足尾の戦国時代」で発表されていた。関口さんの図面で。魔王山という山の南方面の尾根上にあり、先端に築かれた小規模な山城。 標高660mあたりに位置する。 書籍「城郭大系」「栃木県の中世城館跡」には掲載されていない。 地元では知られていて、研究者は知らない。またいつものパターン。 足尾は熊が多いので心配でしたが行きました。 あと、足尾は岩山が多いので心配していましたが、やはり原城の山も岩がむき出しになっている怖い場所。なんとかルートはありますが、気をつけないと落ちる。 行く方は自己責任でお願いします。 あと、熊もいますので。 ―――――――――――――――――――――――――――――――― クリック↑ 主郭まわりは切り岸があるものの、その周囲はほとんど自然地形。 尾根先に行くと、岩盤の突き出しがあるだけで、城郭遺構ではありません。しかし、登城ルートではあると思います。 北側の堀切がスバラシイ。なかなか大規模ですよ。 二重堀になっている。 主郭。削平は甘い。 虎口? なのかな。 うっすらと。きっと入口なのでしょう。 北側の堀切A 大きい。 山側は高さ5mくらいかと。城側は高さ約7mか。だいたいね。 二重堀切を横から。 城内には石積みの石が崩れてゴロゴロしている。 山には石が多いし、もろそうな山の強度を補うためか。 麓には西禅寺跡。南麓の原小学校跡の場所も、元は西禅寺の敷地だった。 総括 城は小規模だが、堀切がしっかり残る素晴らしい山城だった。 城に登っているときは、岩がそそり立つ斜面が続き、上に登る気がうせてきた。この上に城あるのか?と思うほど。 攻めると大変だなと思いました。 往時は、わたらせ渓谷沿いがよく監視できる立地だったんでしょう。 地元では城跡があったことは知られており、原地区の西側にある「唐風呂」地区に拠った勢力と合戦をした事などが地元に伝わっている。風呂は城郭用語なので、唐風呂には何か館のようなものがあったのだろうか。山にも何か遺構があるか?ちょっと探る気にはなれない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー |